主宰宮坂静生の岳俳句会にお気軽にご参加下さい。俳句評論に多くの著書があり、実作と同時に活発な提案を続ける岳俳句会主催宮坂静生。日本全国に支部・句会がございますので、お気軽にご参加下さいませ。

句集『子らの宵ぼれ』丸山宏子

2024-12-01

『子らの宵ぼれ』 丸山宏子

岳書館 令和6年10月20日発行

 

小林貴子選 15句

狂言のごわすごわすと山の藤

夏雲や浮桟橋の進みさう

ピザ店の幌の張り出し冬木立

面輪板家族の多き家に嫁し

河骨やぱさぱさぱさと俄雨

面打ちの一打に春の動きけり

蟬の羽化子らの宵ぼれ許されよ

青葉騒リーチの皿の兎どち

噴水の高きに我の揺れてをり

寒月やふつと癋見の戯け顔

月白や辻に少年占師

鳴き出す蟬に覚悟のやうなもの

振り向かず真つ直ぐに行け梅真白

流れ行く雲に手を挙ぐ捨案山子

こんこんと湧く水手斧始かな

 

Copyright© 岳俳句会 All Rights Reserved.